ケインズからシュンペーターへ
これらを書く上で、シュンペーターが「過去における、もっとも偉大な経済学者」と述べたL.ワルラスは重要な位置を占めていた。
ワルラスの一般均衡論は、シュンペーターに大きな影響を与えた。
しかしシュンペーターとは、過去の偉大な経済学者を認めた上で、その人々でも成し得なかったことを成し遂げる、つまりその人々を超えるような人物であった。
また、シュンペーターと切り離せない人物は、J.Mケインズである。
ケインズとシュンペーターはある意味で対照的で、ケインズは自らの主張を生かすために進んで政治の渦中に飛び込んだが、シュンペーターはたえず現実から一歩離れ、冷めた目で対象を観察していくような人物であった。
60年代にはじまる資本主義のダイナミックな動きは、シュンペーターの強調したこうした「創造的破壊」を抜きにして語りえないものである。
需要面と供給面という両者は結合されるべきものであり、短期から長期へと視点を移せば、ケインズからシュンペーターへ、である。
